8723_300千葉県の木更津で開催された野口塾に参加してきました。
30分ほど,算数ソフトのお話しをさせていただきました。
その中の1つとして,1年生の「たし算(2)」,繰り上がりのあるたし算のソフトを御紹介しました。

画面で薄くなっている緑色のボタン。「かんがえる」ボタンです。
これをクリックすると,「4」の下にサクランボが出てきます。
同時に,コップに入った「ジュース」が出てきます。

どうして,この場面で「ジュース」が登場するのでしょうか。
子ども達を「分かるようにしたい!」という強い意識を持っていると,ここにジュースが登場する理屈が分かります。1年生の子に,なんとかこの計算の仕組みを分かってもらえるように工夫したいという姿勢が強いからです。

8722_300赤い「1」ボタンをクリックすると,「4」が「1」と「3」に別れて,サクランボの実の所へ移動します。
その結果,ジュースは「9」「1」から,ほどよい感じの所に位置することになります。

こうなると,「ジュース」は単なる飲み物でなくなり,算数パワーを発揮してきます。
「10ッス!」という意味を示した言葉になるのです。「10を作るんだね!」ということを強く印象づける言葉として働くようになります。
さらに,しっかりと印象づけるために,「2」ボタンをクリックして,「9」と「1」が10になって,解答欄に入る動きに合わせて,「10~~ッス!」とみんなで唱和することを実演しました。大受けでした。

ジュースで印象づけますが,最も大切なことは,繰り上がりのあるたし算がどういう考え方で答えを導きだしているのか,その「思考の流れ」を一つ一つ見せることです。しかも,繰り返し繰り返し,何度も見せることで,「先生,もうすっかり分かったよ!」と感じるレベルに子ども達を到達させることです。単純暗記ではたどり着けない,安定した力がつきます。

余談ですが,二股に別れた図を,通常,サクランボといいます。人によってはメガネとか,昔はカチカチボールなどと言う先生もいましたが,「サクランボ」の方が断然いいです。どうしてかというと,9とくっつく方を「くっつきんぼ」と言い,1の位に残るものを「のこりんぼ」と呼べるからです。

懇親会では,鈴木みゆき先生と歓談しました。論語の話しになり,とても嬉しかったです。後日,書きたいと思っています。
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『子どもが夢中で手を挙げる算数の授業』(1年3巻)には,「たし算(1)」(ソフト21本)と「たし算(2)」(ソフト33本)が入っています。