そろばんの指導をされた藤本浩行先生から,メールをいただきました。
若い先生方は,やっぱりそろばんで悪戦苦闘をしているそうです。
小学生の頃,皆さん算数で習ったはずなのですが,10年以上の年月が経てば,すっかり忘れてしまいますよね。
教材研究をしっかりやって授業に臨めばいいのですが,日々,忙しく・・・・。よくわかります。
藤本先生から,算数ソフトは「親指、人差し指が出てくるのがよいです」とお言葉を頂きました。
筆算も,作図も,そろばんも,決まった形で作業をします。
こういう学習の場合は,「何を」「どうする」を繰り返し見せると,子ども達は,自然とやり方をマスターしてくれます。
マスターした子は,解説したくなるので,それを聞いて上げると,それが言語活動の始まりとなります。
ここまでくれば,「どうして,そうやるのか」と,考える力もついています。
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そろばんと似たようなことを,指で出来ることを,昔,数学の大衆本で読んだことがありました。
すっかり忘れていたのですが,『数学大明神』(ちくま学芸文庫)を読み返していたら,出てきました。
なんだか,懐かしい友と再会したような,うれしさがありました。
手には,親指と四指があります。
親指を5珠。
四指を1珠。
こう考えると,そろばんと似てきます。
両手を使うと,99までの表現が出来ます。
『数学大明神』は森毅氏と安野光雅氏の対談です。
指のそろばんを語ったのは森氏です。
森毅氏の本に載っていたことを忘れないように,これからは,「森算」と呼んでいこうと思います。
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算数ソフトを毎日のように使っているヘビーユーザー先生がいます。
城ヶ崎滋雄先生です。
発想が非常に柔軟で,会う度に驚かされています。
いつだったか,こんな話しをしてくれました。
片手をグー。(5珠)
片手で指。(1珠)
そろばんの持つ「五-二進法」が活かされて,指導結果は良好とのことでした。