【横山験也のちょっと一休み】№.3727

前回の続きで、古代エジプトの分数の問題を一つ。
11/12=1/□+1/〇+1/△ と言う問題です。
これも、□〇△に適当な数を入れて、計算して・・・とやっていくと、探索の世界に入り、運が悪いと答えが見つけられないだけでなく、頭と心がぶちぎれる感じになります。精神衛生上、よろしくない状態になります。

ですが、算数の知恵である図を使うと、意外とすんなりと答が見えてきます。前回同様、線分図やテープ図ではなく、時計図です。
もうお分かりと思いますが、簡単に記します。
単位分数の中で一番大きいのから考えるのがテクニックです。1/2です。残りは5/12。次に大きい単位分数1/3も作れます。すると残りは1/12となり、答えは出ました。
11/12=1/2+1/3+1/12ですね。
この問題はテクニックを使うと、すいすいと解けるので、ちょっとさわやかな気分になれます。

古代エジプトの分数の良さは、「図を描くと答えが直感的にわかる」ということを体験できることです。
計算で考えてもなかなか答えが見いだせなかったのに、時計図をかいたら、あっという間に直感的にわかってきます。
図のありがたみを伝えるのに向いている問題と言えますね。

下の本にもたくさんの算数の面白い教材が載っています。