分数の分母と分子の間にある線の名称。
b8558坪田耕三先生からお話を伺ったときに,「括線」ではないかと教えていただきました。

ヨーロッパで図のような線が括弧の変わりに使われてた時代があり,それが明治になり日本に輸入され,その呼び名が括線だったのです。
「括」は「括(くく)る」という意味ですから,線の及ぶここからここまでを括って一つに見なしますよ,という意味になります。
分数はそれが上下になったものですので,この線の及ぶ上下を一つに見なすことなので,括線なのではないかということでした。
非常に説得力があり,その後,私もそれなりに調べたのですが,分数の線の名称は出てきませんでした。

ということで,暫定「括線」ということで頭を落ち着けました。

ところが,ところが。
ジャパンナレッジで「分数」を調べたのです。
結構なヒットがあり,上からザザッと目を通したら,最後の方に「分数線」とでていました。
何だろうと思い中を読んだら,中国語で分母と分子の間の線のことを「分数線」というです。
発音は,フェンスウ シェンという感じです。

分数線という呼び名が,中国のいつの時代から使われていたのかは分かりませんが,ストレートな感じで好感を持ちました。

括線は意味を表す言い方。
分数線はストレートな言い方。
横棒は見た目の言い方。

こんな風に把握するのが良いのかなと思っています。