【横山験也のちょっと一休み】№.2502
■ 「道徳読み」 ■
『道徳読み』を世に出して、1年がたちました。
これまでの道徳授業には無かった指導法が示されているので、面食らった先生もおられたのではないかと思います。
「道徳読み」については、2年ほど前から講座で話し始めました。
主だったところは、親友の深澤久先生が主催していた道徳のセミナーです。
参加された先生方が大変驚かれていました。
今までの授業法とは明らかに違っていたからです。
「道徳読み」の面白い点は、名人でなくてもできる授業だということです。
通常の道徳のセミナーでは、「道徳で大変有名な先生だからこそできる授業」という印象を受けます。
自然、名人の先生の力量に近づこうと努力がはじまります。
これはとても大切なことです。
そういう個人の努力とは別に、どの先生でも「少ない努力で大きな成果を上げられる道」を考えることも大切です。
こちらは歴史的な考え方になります。
「道徳読み」はそういう指導法です。
こういう「歴史的な前進」の思考法は、私の場合、高校で習った江戸時代の学習がその源になっています。
江戸時代に「千歯こき」という脱穀の道具が発明された話です。
それまでは割りばしの様な物で少しずつ脱穀をしていたのですが、千歯こきのおかげで誰でも素早く簡単にたくさんの脱穀をできるようになりました。
高校の先生が言うには、「割りばし脱穀の名人もいたけど、発明はその名人を追い越していく」
そんな話を聞いて、「時代を進めるという世界がある」ことをガツンと教えられた気分になりました。
「道徳読み」は、方法としての発明だと思っています。
子ども達が主体的に道徳の勉強を始めてしまう、そういう道徳の授業が誰でも簡単に行えます。
私が若い先生に期待をしたいのは、こういう新しい発明により、今よりうんと簡単に、それでいて大きな成果が上がる何かを見出してほしいということです。
4月13日(土)、東京の調布で「道徳読み」のセミナーが開催されます。
関心のある先生、ぜひ、御参加ください。
主宰は、若き道徳の実践家、鬼澤先生です。先々が楽しみな先生です。
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