【横山験也のちょっと一休み】№.2792
今日は、「協力」という漢字について、お話をします。
まず、画像を御覧ください。
「協力って、どういうことなのでしょう」と、あれこれ説明するより、漢字の部品に意味を持たせることで、伝わり方がグッと大きくなります。
「協」は「力・力・力を全部たすんだ!!」となります。
「よっちゃんの力も、あきさんの力も、ごろくんの力も、えなっちの力も・・・
み~んなの力を足すんだ!」と話しをすると、どこからともなく力が湧いてきます。
これも「漢字の道徳読み」です。
見た目で話ができるので、とても簡単です。
それでいて、納得感が高いです。
今という時代の目で漢字を見つめているからです。
こういう読み方を、「漢字の道徳読み」の一つのジャンルとして、「見た目読み」あるいは、「現代読み」と私は呼んでいます。
協力は、この見た目読みに、「訓読み道徳」を加えると、さらに力が湧いてきます。
まずは、訓読みクイズを。
さて、「協」の訓読みは何でしょう?
協力することを、平たく和語で言おうとすると、たいてい「力を合わせる」となります。
有難いことに、「あわせる」が「協」の訓読みとなっています。
また、協力するときの大事なポイントとして、誰しもが「助け合うことが大切」と話してくれます。
その「たすける」も「協」の訓読みになっています。
ですから、協力をするということは、それ自体が「力を合わせて、助け合うことなんだ!」となります。
なんとも言え無い程、ありがたさを感じる訓読みです。
嬉しいことに、「協」にはありがたい訓読みが、さらにもう一つあります。
それは、「協」の異体字に表れています。
異体字というのは、普通に使っている漢字とはちょっと違う字形で使われていた漢字です。
協の異体字が、なんと、「叶」なのです!
そうして、「協」のもう一つの訓読みも「かなう」なのです。
「みんなで力を合わせて、助け合うと、叶うんだ!」と、活動全体に流れる心得のようなことが、協力という漢字の中に備わっています。
道徳を探すように漢字を見ていくと、こうしたありがたい姿が見えて来ます。
いいですね。
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