仕事がはかどり、気分は上々。
道徳の教材に「ブランコ乗りとピエロ」というお話があります。
偶然、ネットで目にしたので、読んでみました。
少々不思議な教材ですね。
すでに、指導をされたことのある先生なら、お気づきのことと思いますが、道徳が途中でずれるのです。
「社会の道徳」の話だったのが、途中から「自分の道徳」になっていきます。
これは、きっと、「社会の道徳」も「自分の道徳」も、しっかり考えましょうね、ということだろうと思います。
「自分の道徳」については、それなりに情報が記されているので、道徳としてどうなのかと考えることができます。
でも、「社会の道徳」については、肝心なことが書かれていません。
この作品なら、「訓」と「会」について記してほしいと思いました。
そうでないと、せっかくの教材なのに、「社会の道徳」という大人の道徳について学べません。残念だなあと思います。
不思議に思ったのは、最後に王様からのプレゼントが登場しています。
これは、いかがなものかと思います。
心の教育をするのが道徳なのです。
王様が仮にプレゼントをしていたとしても、それをわざわざ記す必要はないと思います。
これを、王様の粋な計らいなどと考えてしまうと、せっかくの道徳が物品に押されてしまいます。一歩間違えると「私利」の世界へ引き込まれていきます。
そういう教材ですが、「道徳読み」をすると、学ぶべき点が多々見えてきます。
私は、ブランコ乗りの姿から、しばし反省させられました。
やはり、自分でじっくりと「道徳読み」をするのが良いなぁと思います。
ところで、「日めくり論語」が教室の教卓の上に置かれている学級だったら、ブランコ乗りに対する道徳も根拠をもって話す子が出てきますね。
さらに踏み込んで、「諭される前に改める力を持てば、なお素晴らしいですね。」といった思いも出てくる可能性があります。
「ブランコ乗りとピエロ」は、「道徳読み」をすると、味わい深い作品になります。
◆1月15日、実感道徳研究会全国大会。
◆2月18日、主張ある道徳授業を創るセミナー。
楽しみですね。
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