【横山験也のちょっと一休み】№.3073

今日は江部満編集長の御命日。

若い頃から随分お世話になりました。
特に現役の頃は、たくさんの月刊誌に書かせていただき、本もたくさん出させていただきました。

あの頃は、一著者という立ち位置でのお付き合いでしたが、その後、さくら社を設立したので、今度は御同業という位置でのお付き合いも始まりました。
そのせいか、現役の頃には聞くことのできない話もたくさん話してくれました。

かの有名な算数の水道方式。
この「水道方式」という名前なのですが、そこには算数っぽさがありません。上下水道関係の工事のやり方と勘違いしてしまいそうです。
そんな変わった名前がついたのは、雑談の中で冗談交じりに飛び出た「水道方式」がそのまま名称になったと、その関係の本に載っています。
どうも、その雑談の場に江部さんもいたようで、江部さんは、命名したのは私ですと話していました。
水道方式については、学生時代から本を買って勉強していましたが、まさかここに江部さんが関わっていたとはつゆとも知りませんでした。

さらに驚きなのは、江部さんがギネスに認定されたことです。大手新聞に記事が載っていたので、ビックリしました。1つの雑誌の編集長を53年も長きに渡って担っていたことが認められました。
日本の教育雑誌はすごいのだと思いました。

その凄腕編集長、江部さんの御紹介で知り合ったのが、学習院大学の岩﨑淳教授です。
江部さんが明治図書を退職されて、しばらくしてからでしょうか。電話がありました。
国語の素晴らしい先生がいるので紹介したいとのことです。
それが岩﨑先生です。
江部さんからの紹介が無かったら、出会えなかった素晴らしい先生です。
江部さんの推薦もあって、さくら社から本を出すことができました。

80歳を過ぎても「教育を改革する運動を進める」と元気にお話をしてくださった江部さん。
今進んでいる、GIGAスクールをどう見ているでしょうね。
きっと、鋭いタイトルで特集を連発するのではないかと思います。
また、会って話がしたいですね。

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