4年生の概数。
要するに,「どっちに近いか?」ということを,「四捨五入」の概念で判断できるようにする,そういう学習です。
この勉強は,パッと見,とても簡単そうに感じます。ちょっと教えれば,直ぐにわかるような気がします。
でも,現実はなかなか厳しく,わからない子はわからないのです。
このソフトを開発する前から,「どっちに近いか?」を感覚的にとらえられるソフトを作りたいと思っていました。ただ,その表現をどうするかが難しく,どう表現したら子供達にわかりやすいかで,結構頭を使いました。
そうして,作り上げたのが,このソフトです。
「答え」ボタンをクリックすると,何かが動き出します。さて,何がどう動くのでしょうか。
このソフトを持っている先生は,上のような問いを子供達に出すことができます。
上の形より,もっと粗っぽく「「答え」ボタンをクリックすると,どうなるでしょう」でもかまいません。
どちらにしろ,子供達は学習ゾーンで答えてくれます。「当て推量」の答えになるのですが,その当て推量も「ソフトは何かを教えようとしている」という理解があるので,学習から外れた方向に向かうことはありません。
そうして,実際に「答え」ボタンをクリックすると,赤文字の「64」が動き出します。「60」に吸収されるように動きます。
これを,何回か見ている(最低3回です)と,「近い方に動く」というきまりが見えてきます。
このきまりが見えてきたら,第一段階突破です。
算数は,「きまり」で成り立っている勉強なのですが,そのきまりは「数」や「計算」などにまつわるきまりです。
ですから,「近い方に動く」という日常語でのきまりが出てきたら,「数を使ってきまりを考える」方向に導きます。すると,「四捨五入」の概念に近づく事ができます。
算数ソフトが手元にある先生は,こうした「きまり」に直行する指導ができます。
※ 上の算数ソフトは,『子どもが夢中で手を挙げる算数の授業』(4年5巻)に収録されています。