喫茶店で丸岡先生,紀先生とお会いしたとき,お二人は宮崎で開催されていた野口先生との合宿に参加していたことを話してくれました。
その時の印刷物を一枚,丸岡先生がカバンから取り出しました。
そこには,3年生の教科書に出ている「花」が記されていました。
そうして,野口先生から教わったことを話してくれました。
情景が描かれている詩は,まず「どう映像化するか」が大事です。この映像化がしっかりできれば,問いはそれほど悩まずとも決めることができます。
学生の頃の私は,小説を読んでも頭に光景が浮かんできませんでした。
友達が「次々浮かぶ」と言った言葉が,何も浮かばない私には衝撃でした。
それからは,少しずつ光景を映像化するようにして読むようにしたのですが,そういう読み方が良いのかどうかもよく分からずにいました。
先日,『日本語の学校』を読み,「ああ,やっていたことは良かったのだ」とホッとしました。40年も経ってからスッキリすることもあるのですね。
そんなことがあって,思いつくままに「花」を映像化してみました。
それを口にしていたら,丸岡先生も紀先生もたいそう驚いていました。
「野口先生の鑑賞指導の素材研究=映像化」というような話となって落ち着きました。
家に帰り「花」を調べました。
私の映像化は具体レベルでの違いがありましたが,映像化していった方向は実に正しいことが分かりました。良い感じでした。
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