【横山験也のちょっと一休み】№.2966

明治時代の古本を少し読んだのですが、そこに珍しい漢字が出てきました。

骨牌」です。
幸いにも読み仮名が振ってあったので、難なく読めたのですが、読み仮名が無ければ???でした。

しばらく読むと、今度は「西洋骨牌」と出てきます。
「骨牌」には日本風と西洋風があると分かります。
これも、振り仮名があったのですぐにわかったのですが、振り仮名が無かったら私は何と読んでいたのだろうかと思います。

この「骨牌」ですが、読んだ本では「かるた」と読ませています。
「西洋骨牌」は「トランプ」です。
これだけでも、十分に珍しく、いい気分になります。

さらに、この本には、もう一歩突っ込んで漢字が出てきます。
骨牌を混る」と出てきます。
この「混る」は「まぜる」と思えたのですが、振り仮名は違いました。
さて、「骨牌を混る」と書いて、かるたをどうすると書いてあるのでしょうか。

 

この振り仮名を読むと、確かにそうだなと思います。
トランプもかるたも「きる」と言うのですが、その内容は「切る」でも「着る」でも「斬る」でも「伐る」でもありません。
混ぜるということです。だから、混ぜるの「混」を用いて、読み仮名として「き」をつけたのでしょう。

「混」を「き-る」と読ませるのかどうか、現代の辞書をいくつか開いてみたのですが、載っていませんでした。
しかしながら、こういう漢字の読ませ方はアリだなぁと私は思います。

古い本は振り仮名が振ってあるものが良いです。
こういう思わぬ面白さと出合うことがあるからです。

今夜もまた少し古本といっしょにすごしたいと思います。

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