【横山験也のちょっと一休み】№.3553
読書の秋とはよく言ったものです。
日没も早まり、夜が長くなり、本を読みたい気分になってきます。
先日、以前から読んでおきたいと思っていた本を古本屋で見かけたので、購入しました。
幕末に日本にやってきたロシアの艦長が、日本で捕まってしまいその間に見聞した日本の事がぎっしり書かれています。
艦長の名前は「ゴロウニン」です。もしかしたら、「御浪人」と日本人に言われていたのかもしれません。
それはともかくとして、この本を書いたゴロウニンの洞察力がすごいです。
1、日本は人口が多い。
2、日本人は聡明。
3、日本人は抜け目ない。
4、日本人は模倣上手。
5、日本人は忍耐強い。
6、日本人は勤勉。
7、日本人は何でもできる。
これだけピックアップされると、やはり日本人は違うのだなぁと思えてきます。
さらに、ロゴウニンは、その日本人を偉大な王者が治め、徳川体制でなく西洋の体制を真似したら、全東洋に君臨する国家になるだろうとしています。
その推察通り、日本は大変な国家に成長しました。
詳しくは47ページを読んでもらえれば、もっと納得感高く情報を得ることができます。
こういった洞察もすごいのですが、具体的な話がもりだくさんあり、非常に良い勉強になります。
とにかく、ゴロウニンの見た日本人は、皆、勤勉なのです。
しかしながら、二宮尊徳の本には、あちこちで村人が堕落しています。
そこを考えると、超勤勉な日本人が普通の日本人を見ると、それは堕落しているように見えるのでしょう。しかしながら、当時のロシア人から見ると、それでも勤勉と映ったのかもしれません。
話の結びつきに無理があることはわかるのですが、勤勉の度合いという国際物差しがあったとしたら、測定結果を知りたいと思う夜長です。
まだまだ読み途中ですが、楽しい本です。