『新任教師 はじめの一歩』
  かなり高度な内容がみっちりと載っている読み応えのある本です。

  たとえば,提出物には内なる締め切り日をもうける
  これに私が気づいたのは30代になってからです。それまでは,締め切りに少し遅れるぐらいが格好良いというような気分がありました。
  ところが,締め切りを過ぎてしまうと,仕事が重荷になってきます。ずっしりと重くなってきます。締め切りに遅れるなんて事は,大馬鹿のすることです。
  そう反省して,自分で締め切り日を,言われた日より数日早めに設定するようにしました。それでも,遅れることがありましたが,次第に締め切り以前に提出できる自分になったのです。すると,仕事が面白くなってきます。追いかける感じになるからです。
  
  日直が教材研究の場
  これも私はなかなか気がつきませんでした。日直でせっかく他の先生の教室に入るのですが,とにかく戸締まりを急ぐだけで,勉強できる事に気がつかなかったのです。勉強する気で先輩の教室を見ると,「なるほど!」だらけです。見て勉強になったことを先輩に聞けば,先輩も気持ちよく話してくれます。管理日直はありがたい仕事なのです。それに気づくまで,何年もかかっていました。うつけだったのです。

  『新任教師 はじめの一歩』は,とても質の高い内容が広範囲にわたって書いてあります。読みやすいので,頭への入りもグッと良いです。

  それにしても,この内容を新卒の先生が読んだら,かなり手強い先生になります。経験のある先生には,自分の役にも立ちますし,後輩指導の良質の視点を学ぶことが出来ます。
  有田和正先生が推薦しています。私も推薦します。良い本です!!