【横山験也のちょっと一休み】№.2734

■ 名刺 ■

先日、JICAのマッチング会に参加したのですが、こういう場に向かうにあたっての持ち物一つに名刺があります。
初めての方との挨拶は、名刺交換というちょっとした儀式めいた交流をし、それから歓談となります。

これが先生方のセミナーとなると、名刺を持っていない先生が結構目立ちます。
自分の勉強のためだけに参加するのでしたら、持って来る必要はありません。
ですが、懇親会などに参加して交流を深めるのでしたら、名刺ぐらいは持っているべきです。

その昔、「名刺を学校が作ってくれない」と、それを言い訳にしている先生がいました。
「えっ?!」と思いましたが、こういう先生は少しは脈があります。
名刺を持っていくのが社会通念となっていることを理解しているからです。
ですので、こういう先生は何回か講座で名刺交換の場に立つことで、自分で名刺を作るようになります。

「なんで名刺なんか」と思う先生は、手に負えないなぁと感じます。
社会性に多少のゆがみを感じるので、近寄りたくないと思うのですが、こういう先生でも、熱心に勉強をして、講師を担うようになると名刺を作るようになります。
立場がその先生の意識を変えてくれるからです。

ということで、講座で懇親会に出るぐらいの前向きな先生は、何も言わなくても、時がたてば、自然と自分から名刺を持つようになります。

ただ、同じ教育の道を歩み、努力をし、いずれの日にか、多くの先生方のお役に立ちたいと願うなら、次の言葉を心のすみに入れておくとよいです。

武士道に於いておくれ取り申すまじき事 (『葉隠』

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