打ち合わせがあり,東京へ出かける事になったのですが,ちょっと,十七条憲法のことが気になり,岩波の『日本書紀』第4巻を開きました。
十七条憲法には,当時の役人に向けた仕事の心得が書いてあります。
和をもって尊しとするに始まり,朝は早めに出勤し,退勤は遅めにしましょうというのもあります。読み返して,その通りだなと思います。
今回は,十七条憲法を作るに当たり,参考としていた書が何であるか,そこに注目しながら読みました。「三宝を敬え」とあるので,基本的には仏教系が多いのだろうなと思っていました。その確認の意味で読み返したのです。
そうしたら,全く違っていました。十七条憲法の大方は儒教系の書を参考にしているのです。
ということは,十七条憲法を制定する頃の都では,儒教的な考え方がよりよい考え方としてかなり浸透していたとわかります。
魏志倭人伝にも日本人は温厚と記されていますが,儒教の中庸の精神が,温厚な日本人には非常に良い感じでフィットしたのだと思います。
また一つ勉強になりました。