立腰の新田先生の教室です。
学級訓の右には,「立腰」とあります。ちょっと感動して,写真をブログで使わせていただきました。
嬉しいのは,「立腰」の隣に,良い姿勢の絵が掲げられていることです。
よく見ると,腰のあたりに,「ここ!」という赤マークがついています。
腰を引いて,おへそを前に出して,臍の少し下にちょっと力を入れます。
立腰の指導がなされているクラスは,普段からの姿勢が次第に変わってきます。
良い感じに変容していくのです。
ですが,いきなり,ずっと良い姿勢となるのは,なかなか難しいです。
最初の内は,少々無理をしないと立腰はできません。
その少々の無理を,先生が意識的に続けていくことで,だんだん出来るようになり,進む子はいつでも立腰をしていたくなってきます。
その少々の無理を自覚化するのが,掲示物です。いいですよね!
そうして,子ども達の姿が凜としてくると,その雰囲気の良さが隣のクラスなどに伝わって行きます。
新田先生の学年は,最初,新田先生だけが立腰教育をされていたのですが,今や,学年の先生が皆さん立腰教育をするに至っています。
立腰が出来るようになると,次は,「軸腰」です。
腰を軸にして,上半身を前に傾けたり,元に戻したりすることに慣れさせます。
すると,机と体の間をどうしてげんこつ1つ分空けるのかの意味が伝わるようになります。
姿勢が悪く,普段から背中を曲げて座っている子に,何度,「げんこつ1つ分空けましょう」と言っても,ほとんどが無駄です。その時だけのげんこつ空間になるだけだからです。
二宮尊徳は,神儒仏(神道,儒学,仏教)について,次のように話しています。
神道は開国の道。
儒学は治国の道。
仏教は治心の道。
(『二宮尊徳』中央公論新社)
姿勢は神道でも,儒学でも,仏教でも大切にされています。
それでも,あえて,上の3つのどれに近いかと言えば,行儀作法ですので,やはり,儒学の仲間としての色の濃さを感じます。
姿勢など,行儀作法をきちんと指導する教室が崩れようが無くなるのは,尊徳の言う,「治国の道」にも通じています。
集団を治める道に,行儀作法は無くてはならない学習要素なのです。
少々,面倒と思っても,起立・礼などきちんと行うことが,「治級の道」です。
新田先生はじめ,たくさんの先生方が立腰教育を推進してくれています。
立腰教育のネットワークが広がっているように感じています。
いつか,立腰教育セミナー(小学校作法セミナー)を新田先生達と開けたらいいなあと思います。
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