【横山験也のちょっと一休み】№.3501

400回目の野口塾に参加しました。on-lineでしたが、野口先生との対談があるので、お近くで普通に話した方が盛り上がるだろうと思い、野口先生のご自宅にお邪魔しました。

第1講座は詩の素材研究でした。題材は、「おとのはなびら」「たべもの」です。
どちらも、私は初めて読みました。

「おとのはなびら」は、いい雰囲気を作り出している作品です。
感性豊かな小さい子でしょうか。指一本でピアノの鍵盤をたたいて楽しんでいるのが見えてきます。その先は、じっと詩を眺めているといい気持になってきます。あれこれ考えるより、ぼんやり感のあるほのぼのとした情景に浸っているのが一番と思います。

「たべもの」の詩は、楽しいですね。詩の終わりに、何か一言言うとしたら、「いただきます」でしょうね。その一言を詩の後に言ってしまうと、実際の食卓でも、詩のような言葉を一つ二つ言ってみたくなるでしょうね。そう思うと、ほほえましい気持ちになってきます。

詩でいい気持になった後、三浦先生の「孝」のお話がありました。野口先生の語られた孝の話に、探求して見えてきた孝のあれこれを加え、分かりやすく話されていました。江戸時代に孝子が顕彰されていたことなどが頭に浮かび、ここでも良い気分になりました。

その次は野口先生と私の対談です。400回を回想する話もいいのですが、それは最後の講座で松澤先生が担ってくださると思い、
1、「青イ花」の解釈について
2、漢字の読みを先に行う教育について
野口先生にお話を伺う形で対談をしました。

1では、この詩を教材として見出した野口先生の眼力を尋ねました。子供のころから御父上に教わってきた俳句が言葉の吟味力を大きく向上させていることがわかりました。「天才の陰に親あり」そんな気持ちになりました。
また詩についての私の解釈を聞いていただき、野口先生に評価していただきました。1つはその解釈は無いとなりましたが、1つは「絶妙」と褒められました。肝の方が絶妙だったので、気分良く先に進むことができました。

2はウィキペディアで該当ページを見ながら、野口先生他皆さんとわいわい語らいました。野口塾の先生が、漢字の読み先行の指導をどんどん行って、それが全国に広まってほしいと願います。そうすることで、未来を担う子供たちの学力が見違えるように高まるからです。

最後は松澤先生の名司会による400回を祝う時間です。
皆さんが近況と野口塾愛を語ってくれました。野口先生は終始にこやかにされ、アットホームなひと時でした。
終盤、「さすが野口塾」と感じたのは、松澤先生が俳句で祝いの言葉を述べたら、続く、三浦先生が四字熟語で祝われていたことです。ハードルがググっと高まったので、そこに続けと、私は論語の一節で祝わせていただきました。「それ恕か」です。何年も前の野口塾の懇親会で野口先生が質問として出された論語の一節です。近くは80歳の境地として教えていただいた「感謝」に通じる言葉です。

そのあとは、野口家に集まった皆さんで、夜9時過ぎまで楽しく歓談しました。400回という一つの節目に、こうして野口先生と歓談できたこと、何よりうれしいひと時でした。
楽しい時間はあっという間で、バスが無くなり、平野先生に君津駅まで送っていただきました。行きも帰りも送っていただき、とてもありがたかったです。平野先生ともあれこれ話をすることができ、また、夏の素麺で続きを聞けたらと思っています。