【横山験也のちょっと一休み】№.3661
木曜日に流し素麺野口塾がありました。
平日と言うこともあり、参加者が少なかったのですが、今回は非常に大きな勉強をした思いになっています。
(流し素麺始まって以来の珍事に野口先生が神対応した記事は、さくら社のnoteに書きましたので、そちらをご覧ください)
今回は古株の先生方が集まったため、スタートから雑談雑談の連続でした。それでいて、その話がどれも面白く、時間がたつのがあっと言う間でした。特に、塚田先生の「ツカダ式跳び箱指導法」が日本教育新聞に大きく掲載された話しは、皆さん感動的に聞いていました。
そうして昼が過ぎ、午後。
そろそろ俳句会を始めるかとなりそうな時に、山中先生が「先生、いい俳句を作るコツを教えていただけませんか」と切り出しました。
これが、野口先生を強く刺激し、まず、その解答が見事。
「いや~、それが一番難しいんだよ」
この解答には感動しました。「それには3つあってね」とか「いい質問だね、そういうことを日ごろから気にしていることが…」という対応でしたら、何とも感じなのですが、「それが一番難しい」との、まさに実感でのお返事です。
子ども達からの質問に答える場面が多々あるのが、先生の立場です。
時として、「それが一番難しいんだよ」と返事をしたら、子どももハタと何やら思うでしょうね。
この後、「それで思いついたのだが、ちょっと俳句の問題を出したい」となり、俳句会ではなく、授業道場野口塾・俳句講座になりました。
・なんとけふの 暑さはと 石の塵を吹く(鬼貫)
発問:石は熱いか冷たいか。
この問の答えのやり取りの最中に、野口先生は「俳句は意味を持っている。意味が分からないのは読解力が足りない」とお話されました。
そう言われても、なぜ石の塵を吹いたのか、吹かねばならなかった理由・必然性が全くわかりませんでした。これは私だけではなく、もう一人の先生もそうでした。また、別の先生はこの石は墓石でその塵を…と話されていました。親孝行な先生です。
そんな中、山中先生が「座りたかったんですよね」とさらりと話しはじめ、こちらは「ええっ」。(ひんやりした石の上で一休みした俳句とのことです)
こう言う所に読解の実力の差が出るのだなぁとつくづく思いました。
もう一つの作品でも、やはり山中先生はその必然性を読み取っていました。一月に20冊程度は読んでいるという先生です。確かに底力が違うと思った次第です。
こうして俳句講座が進んでいったのですが、私はいつになく、面白さを感じていました。
俳句の言葉をどう読むか。
これが、教師の指導言の構造がどうなっているか、という今私が関心を持っているところとつながりそうな気がしてきたからです。
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