b8651_165明日,神戸へ行くので,その道中に読む本をカバンに入れました。
今年最後の遠出ですので,道中,ゆっくり『礼記』を読んでみたくなりました。
そんな気になったのは,たまたま読み返してみた明治時代の古書『小学修身訓』に,右の一節が載っていたからです。

まあ,「修身」と書くと,すぐに「右翼」などと思う人もいるようですが,そう思うのは,修身を言葉として知っている程度だからです。
「身の修め方」ですよ。
言葉を換えれば,「よりよい生き方」です。
それを漢字で「修身」と書くと,途端に戦後アレルギー反応がでます。もう,60年以上も経っているのですが,未だにこの「戦後アレルギー」は国民的陽性を保っています。
それも無理からぬ事です。中身を勉強する機会がほとんど無いからです。学べば,「ああなるほど」「自分をもう少し高めてみたい」という気持ちになってきます。

右の一節,今風に書くと,次のようになります。

ちょっといい人は,姿勢が良くて,笑顔で,穏やかな言葉遣いをしますよ!

笑顔,言葉遣いは,世の中が接客業化している今日ですので,昔とは比べものにならないほど良い感じになっています。東京オリンピック以降,マスコミを通じて急成長したところです。残すところの姿勢も,立ち姿は皆さん実に素晴らしい姿になっています。気になると言えば,椅子に座るとちょっと弱めになるところです。でも,弱めなのがこの1点ですので,礼の歴史からみると,今の日本は非常に高度化していると言えます。
明日の神戸では,その弱めになってしまっている座る姿勢について,少しお話ししてきます。