8672_400たし算・ひき算の図のソフトです。
昨日も紹介したソフトです。

今日は,「理解」ということについて,ちょっと書いていきます。

ソフトを起動すると,右のような画面が出てきます。
枠の中に数字が入っているので,何となく3つの数には何か関係がありそうな気がしてきます。

「上の2つをたすと下の数になる」と,スッと分かる子もいると思います。
しかしながら,違う関係に目をつける子もいて当然です。

「8→9」と数がつながっている。

1つ画面(1事例)で考えると,どっちも正しくなり,どっちの関係も素晴らしいことになります。
でも,授業では,たし算の関係の方が正しく,数の順番は否定されます。

1つの画面しか見ることができないと,否定された関係の扱いにも力を入れないとなりません。
「違います!」などと,上からドガンとやられたら,やる気を損なうことになります。
1つの画面を見る限りでは成り立っている関係だからです。
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大事なことは,「最初に思いついた関係」「最初に気付いたきまり」は,確定した関係ではなく,一時的な「仮の関係」なのだと,理解することです。

そうして,その気付いた仮の関係の真偽を,自ら考えるようにすることが大切なのです。

何かしらの仮の関係に気付いた様子が見えたら,「クリック」ボタンをクリックします。
すると,2例目が出てきます。
これを見たら,「8→9」と「仮の関係」を創った子は,すぐに打ち消しを始めます。数が順番になっていないからです。
直ちに考えを改め,別の関係を探し始めます。
3例目,4例目と見る内に,たし算の関係になっていることに,容易に気がつきます。
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このような,
1.「仮の関係」の発見
2.自ら打ち消し・修正
3.「関係の確信
という流れが,理解するという行為の原理です。

重要なのは,こういった理解が自分の頭で成されたとき,その理解は「保存」されるのです。
算数ソフトを使うと,学習が頭に残りやすいのは,この理解の手続きを踏んだ授業が簡単に行えるからです。
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このソフト,しばらくの間,もっと算数にアップしている予定です。
早めにダウンロードして御活用ください。