お正月なので,『論語』(吉川幸次郎著,朝日新聞社)を読み返しています。
滑り出しは「学而第一」。
1,学びて時に之を習う,また説ばしからずや。
2,友あり遠方より来たる,また楽しからずや。
3,人知らずしていからず,また君子ならずや。
自分の勉強は「1」のごとく。
自分のことなので,これは専門的に勉強を進めていけば,自然とこうなります。
「1」のように勉強したからと言って,「2」となるかは怪しいです。
自分の勉強が人のお役に立ってこその,「2」です。
「1」「2」を自覚したら,そこから先は修養です。
自分のことを知らない人がいて,それで普通なのだと思える気持ちでいることです。
論語は,こんな風に,自分の頭や心を少し良い方向に向けてくれます。
今年は,還暦を迎えます。
ですので,「為政第二」で,しばし過去をふり返りました。
1,吾れ十五にして学に志す。
2,三十にして立つ。
3,四十にして惑わず。
4,五十にして天命を知る。
5,六十にして耳従う。
6,七十にして心の欲する所に従って,のりをこえず。
大筋,こんな感じに人生を歩んでいます。
特に,「五十にして天命を知る」は,ほぼドンピシャです。
算数ソフトを作ることが,私にできる最大の世の中への貢献。こう思えた頃です。
そうして,六十を迎える今。「耳従う」とはよく言ったものです。
作った方が良いと自分で考えたところをソフト化する段階は,ほぼ終わりました。
次第に,算数ソフトを使ってくださる方々の声を聞いて,それを作る傾向になっています。
御要望に応えつつソフト開発をする。それが妙に嬉しい自分になっています。
今作っている一本を作り終えたら,クラウドに中学一年のソフトを入れられるようにしていく予定です。
ちょっと,長丁場の作業になりますが,これも「耳従う」の流れです。心地よく前進できます。
『論語』や『大学』などを教室で素読学習している先生もいます。
青森の駒井先生はその道の先達です。
写真の論語は,日めくり論語です。
これを先生の机の上に置いている先生もいます。
月日が経つと,子ども達が変わってくると聞いています。
元旦に『論語』を少し読み返せて,今年も穏やかな良いお正月となっています。