夏休みが近づいてきた日。
熊谷先生から、家庭学習のノートの写真が届きました。

「学而第一」「為政第二」「里仁第四」「雍也第六」から、一条ずつ引用され、解説も記されています。

中を読むと、書き写した内容であることが伝わってきます。
きっと、家に論語の本があったのでしょうね。
その本の存在に気づいて、開いて、猛烈に書き写したくなったのですね。

でも、通常は、論語の本が家にあっても、子供が関心を示すことはありません。
読んでも、さほど面白い内容ではないからです。
よく分からないことが書いてある本、という感触に近いです。

その論語を書き写してきたのです。
非常に強い衝動が起きたと想像できます。
その強い衝動が起きる源をつくったのが、熊谷先生です。

熊谷先生が教室の机の上に『日めくり 教室論語』を置いたのが3週間前。
気づいた子が日付に合わせて日めくりをめくったことと思います。
感心が少しずつ高まってきて、ふと、家で論語の本を見つけ・・・。
「おおっ! 家にもある!」
「先生と同じだ!」
「うれしい!」
・・・・・
というような感激が体中を走ったものと思います。

小学生にとって、担任の先生は大変偉い人です。
あこがれの人でもあります。
その先生が何を好むかによって、子供達の感心は左右されます。
熊谷先生は良いことをされました。