前田康裕先生の『まんがで知る教師の学び3』刊行記念のセミナーが、大阪(4月7日)と東京(5月19日)で開催されます。
東京セミナーに私も参加します。
関心のある先生、ぜひ、足を運ばれてみてください。
■ルワンダの2年生の算数■
アフリカにルワンダという国があります。
この国の算数教育に関わっているのですが、ところ変われば品変わるで、実に面白く、勉強になっています。
下は、ルワンダの2年生の教室の黒板に書かれていた式です。
この計算、皆さん、理解できますか。
1H20 + 801T = 120
こんな風に見えるのですが、これは間違いです。
実は、下のように書いてあります。
1H2O + 8O1T = 120
青の部分、数の「ゼロ」ではなく、アルファベットの「オー」なのです。
それでも、この式が何なのか、分かりにくいです。
もう少し、分かりやすくしましょう。
1H2O + 8O1T = 120
赤文字のところはアルファベットです。
ここまで記しても、この式がなんのことかよくわからないと思います。
日本語風に書き直すと、次のようになります。
1百2一 + 8一1十 = 120
Hはhundres(百)
Tはtens(十)
Oはones(一)
を表わしています。
ですので、上の式は次のように言い表すことができます。
(百が1個と一が2個)+(一が8個と十が1個) = 120
「百十一」の順に並んでいない式なのです。
なんとも、おかしな感じです。
こういう出題を見ると、ひっ算用の枠を作りたくなります。
この枠の中に、1・2・8・1をどう入れていくのか、考えてもらいます。
4つの数を全部入れると、空のマスがでてきます。そこを「空位(くうい)」ということを教え、「0」を入れる約束になっていることを伝えたくなります。
日本の教科書には出てこない出題を見るのも、頭の体操になって楽しいものがあります。
—
関連記事: