【横山験也のちょっと一休み】№.3706

散歩がてらに、近所の公民館にある図書室に行ってきました。
久々の図書室だったので、目がきょろきょろでした。

入ってすぐに絵本があり、その脇にも絵本。
1棚奥に入ると小学生向けの各種の本。
入口近くは、すべてが子ども達向けの本でした。
「小学生のみんなに本をたくさん読んでもらいたい!」という強い気持ちを感じた棚構成でした。

そんなところにちょっと感動して、1冊借りてみることにしました。

大人向けの本もあるのですが、せっかく来たので、推している小学生向けの本を借りました。「子どものための世界文学の森」シリーズの『三国志』です。

借りる時には図書カードが必要でした。20年以上も昔に図書カードを作った覚えがありますが、それを持ってきていなかったので、新しく作ってもらいました。

家に帰えれば、やるべき仕事があれこれあるので、本をすぐに読むことはできません。仕事の合間のちょっと一休みの時間に読みました。

小学生向けの本なので、文章は平易。
漢字には読み仮名。
文字も大きい。

スイスコ、サクサクと読めます。
「10分で名著」という感じです。

子ども向けの本なのですが、子ども向けだからこそ、うがった見方がありません。きわめてまともな本と感じました。
さらに、内容の骨格もしっかりしていますし、一文一文もきちんとしています。
良質の文章に触れて学ぶことができそうで、しばらくは子ども向けの本を借りて読んでみようと思っています。

この本の中に「伏竜」が出てきました。
まだ、無名だがいずれは竜が如く世に出る、そういう人物を指す言葉です。
私は「ふくりゅう」とずっと思っていたのですが、振り仮名は「ふくりょう」でした。辞書で調べたら、「ふくりゅう」が先で後に「ふくりょう」と出ていました。
昔は「ふくりょう」だったのかもしれません。念のために、広辞苑の第一版で調べたら、「ふくりょう」の見出しだけでした。昭和30年代は「ふくりゅう」と読むと気恥ずかしい時代だったように思えました。
小学生向けの本ですが、こう言う所、しっかりしているなぁと感じ入りました。

小学生向けの日めくりになっている『教室論語』もなかなかいいです。