【横山験也のちょっと一休み】№.3652

5年生で小数のわり算を学習します。
私が小学生の時にも、この学習はありました。

当時の担任の先生が黒板にわり算を書いて、「みんなできますか。」というチャレンジ精神をちょっとくすぐる出題をしてくれました。
何とは無く、下のような順で出題してくれたように記憶しています。

1÷1= このわり算、できますか?
計算することも無く「1」と声が上がり、おしまいです。

1÷2= できますか。
小数のわり算の筆算を習ったばかりなので、これも難なく通過。

1÷3= できますか。
これは授業に出てきたので、0.3333・・・と永遠に続くということで、チャンチャン。

1÷4= できますか。
これも計算の素早い子が返事をして、終了。たしか、「4つで1になるのは」と考えるのもいいですね、というようなセンスのいい話をしてくれた気もしています。

1÷5= できますか。
お茶の子さいさいでおしまい。

1÷6= できますか。
これはさすがにちょっと困り、みんなやってみて、0.166666・・・となり、6が続くことに「ホ~~!」状態です。

そして、最後ということで、
1÷7= できますか。
誰も、スパッとは答えられません。やむなく、ノートにわり算を進めていくと、なかなか割り切れません。
チャイムが鳴りそうになったのか、途中で中断して、答えはね・・・と黒板に書いてくれました。
こういうのを循環小数と言うことは、教えてくれなかったと思いますが、同じ数が続く循環しか知らなかったために、私は非常に驚きました。さらに、ものすごく面白いと感じ、先生が休み時間と言ってくれたのですが、ノートの端にたどり着くまで、延々とわり算をすすめ、もう、これ以上を書けないと思ったところでやめました。
「わり算の筆算は、不思議で、すごく面白いなぁ」と痛感していました。

その余韻が残っていたからか、先生が次の時間でもちょっと話してくれました。
「1÷7の答えを先生は覚えているんです。」
この一言にびっくりです。答えを覚えられるわり算はありますが、こんな延々と続くわり算の答えはどうやって覚えるのだろうと思っていたら、先生が話してくれました。

÷7だからね、7の段を使うんだね。答えをよく見て・・・。
頭の切れる子から順に、「ああああっ!」状態です。
最初の「14」は7×2。
次は 「28」で7×4。
最後は7×8=56ですが、元気いっぱいなので「57!」と、少々無理のある話をしてくれました。

大昔の話なので、実際に担任の先生がしてくれた授業とは大きく異なっているかもしれませんが、わり算で最高の面白さを「1÷7」というチョー簡単そうなわり算で体験させてくれたことは、今もしっかりと記憶しています。良い先生でした。

下の3冊には、1÷7の話は載っていませんが、楽しい算数の手作り教材がたくさん載っています。ぜひ、ご覧になってください。