【横山験也のちょっと一休み】№.3664

夏休み。
近所のお子さんが集まった時に、ちょっとやってみたいのが、「神が降臨するひき算」です。

左の本では3桁-3桁で紹介していますが、子ども達は夏休みモードです。

1段下げて、「2桁-2桁」のライト版で「神が降臨するひき算」を楽しむことができます。

子ども達に、1~9の中から2つの数を選んでもらいます。
たとえば、「2と5」とか「1と6」などと。
同じ数にならないようにします。「3と3」「8と8」などはNGです。

この2つの数はヒミツです。何を選んだかは、誰にも言わないようにし、紙に書いても見えないようにします。

2つの数が決まったら、それを使って、2桁の数を作ります。
「2と5」でしたら、25と52ができます。

できた2つの数を使って、大きい数から小さい数を引いてもらいます。

そうして、ひき算をしてもらいます。

そのひき算の答えを先生がズバリと当てるのが、この「神が降臨するひき算」です。
しかしながら、先生は神ではありません。さすがに情報が何もない中で答えを当てることはできません。そこで、答えの一の位の数だけを教えてもらいます。

よっちゃん「7です」

「7ですね」などともったいぶりつつ、おもむろに演技をします。片手を上にあげ、「神様、私に答えを教えてください!! 神様!!」などと言いつつ、手をゆっくり頭の上におろします。
そうして、「来ました!! 神様が降臨しました!」などとその気になって言います。
(もちろん、自分好みの演出で構いません。手を挙げるのは私がそういうのが好きだったということです)

そうして、「よっちゃんのひき算の答えは、27です!」とはっきり強めに言います。
よっちゃんは「合ってる!」と驚き、その反応に友達がみんなびっくりしてくれます。

さてさて、なんで一の位の数を教えてもらうと、十の位が分かるのでしょう。
それは、答えの二つの数を合計すると必ず9になっているからです。

文字式で計算をして行く、簡単にわかります。
2つの数をABとBAとします。
ABは10A+B。
BAは10B+A。
これを引くのですから、(10A+B)-(10B+A)となります。
計算すると、9(A-B)となり、答えは9の倍数と分かります。
9の倍数と言うのは、かけ算九九の9の段の答えです。
27とか45など、2つの数を足すと9になるようになっています。

こういう説明を小学生にしても、すっきりとはわかりませんが、「答えがいつも9の段の答えになっているんだよ!」と言うと、子ども達はにわかにすごいことを知った気分になります。

夏休みの楽しいひと時になればと願っています。

下の3冊は私の書いた本です。楽しい算数のアイディアがたくさん載っています。