【横山験也のちょっと一休み】№.3676

今日も涼しくて、高原にいる気分でした。

小学校1年の算数。たし算やひき算が登場します。
3+2や、4-2のような簡単なところから学び始めます。

たし算の学習に少し慣れてきたころに、ちょっと面白い問題を出してみてはいかがでしょう。

例えば、こんな問題です。
りんごが 3こ あります。はこの 中に、2こ あります。あわせると、なんこですか。

本物のりんごを持ち込む必要はありません。黒板に簡単に図をかけばOKです。
このように書いて、合わせていくつあるか答えてもらいます。
当たり前のように、「5」と答が返ってきますが、そこで子ども達に聞きます。
「どうして、5個とわかるんだい」
「箱の中にりんごは2個あるけど、見えないじゃん!
見えないのに、どうして5とわかるの?」
「1,2,3までは数えられるけど、箱の中のりんごは数えられないじゃん!」

まあ、こんな風に、中が見えていないのに、どうして合計が5になると分かるのかと、子ども達に聞くわけです。

すると、りんごを指に置き換えて考える子もいれば、りんごを見なくても3と2が分かれば足せると考える子もいたりで、結構、立派なことを言ってくれます。

そうして、頃合いを見て、「見えなくてもわかる! これが、算数の力なんだね!」と話していきます。

アントニオ猪木が「1,2,3,ダー!」と掛け声をかけてくれたおかげで、1年生には「1、2、算 数!」と猪木の真似をして楽しんでいました。
こういう掛け声をすでに教室で展開していたら、「見えなくてもわかる!1,2、算、数!」と盛り上げられますね。

戦前の先生でしたら、きっと「忍術よりすごいものは何だ。忍術の上は何だ。算術だ!」と楽しんだと思います。

そんな盛り上げも使いつつ、見えなくても数が分かればそれで考えを進めていけるのが算数の素晴らしい所なんだと話していくのは、子ども達に学ぶ喜びを与えるいい話になります。

下の3冊には、こういう話は載っていませんが、なかなか楽しい算数の本です。