【横山験也のちょっと一休み】№.3684
友達の藤本先生が、初任者指導をしつつ、地域に「こども食堂」を立ち上げ、教育活動を進めています。その「こども食堂」での算数として、こんなのをやってはどうか、という話を一つしましょう。
それは、皆さんもよくご存じのタングラムの話です。
正方形が7つのピースに分かれていて、それを並べ替えて、いろいろと楽しい図案をつくる知的な遊びです。
今回紹介するのは、一般的な正方形のタングラムではありません。
左のように、縦長の長方形が元の形になっています。ピースは6です。市販のものより1つ少ないです。
縦横の寸法比は、2:1です。
折り紙を半分に折った片方の形です。
これを点線で切り取ります。折り目を付けて、ハサミて丁寧に切っています。
さて、この縦長タングラムで、何を作ってほしいかと言うと、「正方形」です。
簡単そうなのですが、これがなかなか作れません。
タングラムの面白いところは、あれこれ試してみないと目的に形にたどり着けないことです。
ですので、偶発的に思わぬ子が「先生、できました!」と声を上げることがあります。教師にとっては嬉しい瞬間です。
また、いつも算数でバリバリの子が、なかなかできず、「お手上げ!」となることもあります。わかない時は、本当にわからないのがタングラムの持ち味の一つです。
「あれこれ試して取り組む」のがタングラム。
これと似ているのがプログラミングです。
こうすればOKのはず!と思って、動かしてみると、微動だもしません。
どこがおかしいのかよく考えて、またやってみると、少し動いておしまい。うーんと思いつつ、また考えて試します。
ですので、タングラムで指定された図形を作ると言うことは、プログラミング思考を少し習得できると言えそうです。
さて、組み方をご紹介します。
紙の色が黄色くなっていますが、それは気にしないでください。
長方形から正方形を作るのですから、ちょっとした魔法のようにも思えてきますね。
このタングラムは普通のタングラムとはちょっと違うので、私は「長方形タングラム」と呼んでいます。
下の3冊の本には、タングラムは載っていませんが、あれこれ楽しい算数のアイディア教材が載っています。