横山験也のちょっと一休み】№.3691

2年生のかけ算九九。いろいろと面白い学習があります。
今回は、かけ算九九の楽しい学習ゲームの話をしましょう。

私が先生になったころ、九九の楽しいゲームとして「ビンゴゲーム」が教科書に載っていました。
中学生の頃、ビンゴゲームで楽しんだことがあったので、見た瞬間に、「これは間違いなく大受けする!」と感じました。

しかしながら、ビンゴの体験から、教育的にはちょっと残念な構造になっていることもすぐにわかりました。それは、最初にビンゴになった子は、その後、集中が途切れて、気持ちが緩むことです。これは学習としてもったいないことです。

そこで、ちょっと考えて作ったのが「かけ算当たりはずれゲーム」です。
やり方は簡単です。

左のような3×3の方眼を印刷したものを子ども達に配ります。
そのマスの中に、例えば6の段でしたら、6の段の答えを子ども達に書いてもらいます。どのマスに、どの答えを書いても構いません。みんなで一緒に元気よく「六1が6」と言いながら、どれかのマスに6と書きます。

6の段の答えをすべて書き終えたら、あたりを3か所決めてもらいます。あたりの印として「〇」を書きます。

そうして、いよいよゲームが始まります。
先生がハズレを言うのです! 6個も!

例えば、「6×3がハズレ!」などと言います。子ども達は、18と書いてあるマスに「×」を付けます。
この「×」を付けるハズレを、先生は6個言います。
すると、例えば、下のようになります。

ゲームの勝敗は、〇を書いたマスが1つでも生き残っていたら、勝ちとなります。
左の場合は、42のマスに〇があり、そこに×が付いていないので、この子は勝ちとなります。
〇を書いた3つのマスに、全部×が付いた子は、負けとなります。

こんな単純なゲームなのですが、自分の書いた〇が1つでも生き残った子は大喜びします。歓声がドーンと上がります。
逆に、全部の〇に、×が付いてしまった子は、ガーンとなってがっかりします。
面白いのは、ガッカリした子が「先生、もう1回!」と言いだしてくることです。おかげで九九の反復練習が進みます。

この学習ゲームは下の白い本にも載っています。
とにかく盛り上がりますよ。