横山験也のちょっと一休み】№.3695

珍しいニュースが流れていました。
万や億、兆などの数詞の一つに、「かん」があるのですが、それがニュースの見出しに載っていたのです。(記事は<こちら>を!)

ロシアの裁判所、グーグルに「3澗円」支払い命令…
IMF推定の世界のGDP総額上回る

記事の内容にはあきれましたが、この「3澗円」という数詞にびっくりしました。こういう数詞は算数の子ども向けの本などには出てきますが、ニュースの記事としてはまず見かけません。しかも、最大手の読売新聞の記事です。ビックリするやら嬉しいやらです!
ですので、算数ファンとして実に楽しい気分になりました。

この数詞ですが、下のようになっています。

 

小学校では兆の位までですから、3澗円というのは私には雲をつかむような金額です。
ところが、この記事を書いた記者さんはあんまり驚いた様子がありません。

罰金は2 かん ルーブル(約3澗円)で、2の後にゼロが36個続く。国際通貨基金(IMF)が推定する全世界の国内総生産(GDP)総額110兆ドルを上回っている。

「上回っている」と書いているのですが、ただの上回りではありません。遥かに遥かに、果てしなく遥かに上回っているのです。

110兆ドルを1ドル150円で換算すると、16500兆円となります。
これは、1京6500兆円です。まあ、多めに見積もって、2京円としましょう。
3澗円と2京円。それぞれを1京円で割ると、
3澗円÷1京円=3垓円
2京円÷1京円=2円
世界中の総生産額を2円とした時に、訴訟金額が3垓円。もう、比較になりませんね。

記者さんにはもう少し驚きを表現して欲しいと思いましたが、これを記事にしてくれたことのありがたさは、遥かに勝ります。
良い記事を配信してくれ、ありがとうございました。

澗の数詞は出てきませんが、下の本には算数の楽しいアイディア教材がたくさん載っています。