横山験也のちょっと一休み】№.3699

「神が降臨するひき算」は、とても面白く、教室で行うと子ども達に大受けします。
詳しいことは、左の緑の本に書いてあります。

今日は、その流れをくむ、「神が降臨する 2つの数」のお話です。これも面白いです!

やり方は、いたって簡単。
子ども達に1~20の中から、2つの数を選んでもらいます。同じ数2つはダメです。
その数を忘れないように、ノートなどのスミにメモをします。
それから、次の2つの計算をしてもらいます。

1、両方の数を足す
2、大きい数から小さい数を引く

そうしたら、子ども達に次のように話します。
「これから先生が、皆さんがノートにメモした2つの数をズバリと当てます!」
「でも、手掛かりが何もないと、さすがの先生でも当てることはできません。そこで、たし算した数と、ひき算した数を教えてください。そうしたら、バシッとあてます。」

例えば、山田君が[15, 7]とメモしていたら、山田君は先生に「22と8」と言います。
そこから先生は暗算でチャチャと計算して、「山田君がノートに書いたのは15と7です!」と答えます。山田君が「合ってる!」と驚くと、教室中がすごーいという雰囲気になります。

この「神が降臨する 2つの数」は、その底にあるのは「和差算」です。たぶん、算数好きの先生は途中ですでに気づかれていたと思います。

和差算ですので、先生の暗算も和差算と同様にすればあっと言う間に終わりです。山田君の例をもとに記しましょう。

まず、子どもの言った2つの数を合計します。
22+8=30となり、これが大きい数の2倍となっているので、
30÷2=15で、大きい方の数は15とわかります。
そこから、小さい方の数もすぐにわかりますね。15-8でも、22-15でもOKです。7となります。

その昔、小学校の高学年で鶴亀算や旅人算、流水算などを扱っていたころ、それぞれを個別に勉強していたのですが、一部、愛好家の先生方の世界では、この和差算の考え方を基本として考えを進めていくことが重視されていました。
その和差算を実に面白く、また、印象深くあつかったのが、この「神が降臨する 2つの数」です。

えっ、どこで神が降臨するかって?
それは子どもから2つの数を聞いたときです。
「なるほど、22と8ですね。う~ん、神様、ここにきてお告げをしてください! ・・・ 今、来ました!!神様が降りてきて、教えてくれました。」と、役者になったつもりで、もっともらしく演出します。
決して、本当の神様がやってくるわけではありません。


さて、下の3冊は私の書いた算数の授業アイディア本です。
ここには楽しい算数のあれこれがたくさん載っています。