算数の授業中,子ども達の考えが行き詰まることがあります。
そんなとき,頭に入れておくと良いのが,左の図です。
数を見て考えているとき,子どもは素直なので,数で考え続ける傾向があります。
物を操作しているときも,手の動きに頭が向かってしまいます。
そんな子ども達の頭を,算数として柔軟にするために,昔から,数だけで考えさせず,絵を描いたり,図を示したり,物を並べさせたりと,工夫してきました。逆に,物を使うときには,物をブロックにしたり,図にしたり,大きな声で数えたりと,工夫をしています。
ここまでは,通常の授業でも,教科書がそのようになっているので,皆さんそのようにされています。
算数を専門としている先生は,本をよく読んでいるので,ここから一歩前進します。子ども達に「算数の思考方法」として,この3つで考えると良いことを意図的に授けていきます。だから,算数を専門とする先生のクラスの授業では,考える場面で多彩な案が出てきます。
この「数」「図」「物」を上手に活用して考える考え方を,昔懐かしい言葉で「三段階連関理論」と言います。別名,「上り下りの論理」とも言います。「具体と抽象の3つの段階を,上ったり下りたり,行ったり来たりする」ということです。
具体と抽象を行ったり来たりすること。これが,「理解」を深まめます。
算数ソフトが子ども達の理解を飛躍的によくするのは,数と図と物の連動を実現しているからです。過去の大先輩方の論理に学びつつ開発しているので,期待以上の成果を上げています!
さて,今年度は講座を回りつつ,算数ソフトを使う先生方と話をしたいと思っています。良い感じの成果を聞かせてください。
ソフトを使って「意図的に」何か授けていることがあったら,それは是非聞きたいです。