【横山験也のちょっと一休み】№.3013
算数の計算パズルの話を一つ。
とは言っても、今の小学校は昔ほど計算に力が入っていないので、こういうパズルはもうできないかもしれません。
それでも、「計算が好き!」という子もいますし、これからは自分で進んでいく時代ですでの、こういうのを示すのも楽しい一時になると思います。
まずは、レベル1を出します。黒板にチョークで左のような筆算を書きます。
これを板書しても、答えようが無いので、教室は落ち着いた状態にあります。
そこで、この筆算のルールを話します。
「1つのマスに、1つの数字が入ります。3つのマスは全部違う数字にします。同じ数字が入ってはいけません。
さあて、さて、筆算がつくれますか。」
と、ルールを丁寧に話していると、「先生、1+2=3でもいいですか」などと、明らかに答えとなっている式を口にする子も出てきます。
それを板書して、「正解です!」「このように全部違う数字で筆算を作ります」と言っていると、次々と答えが出てきます。
要するに、易しすぎる上に、答えが結構たくさんある問題だという事です。
「レベル2があるけど、できますか」などと、次の問題へ誘うと、すでに頭がイケイケになっているので、「先生、早く出して!」状態になってきます。
「今度はマスが7つもあります。全部違う数ですよ。できますか」と尋ねるまでも無くやり始めます。
こちらのレベル2は答えのマスが1桁多いので、百の位は「1」だとわかります。
そこに気づかず、一の位からどんどん数を入れていくと、1を2回使う子が出てきて、「残念!」となります。
このレベル2も1つできると、2つ目、3つ目と出てきて来るので、調子づいてきます。
そうして、最後のレベル3です。
「最後のレベル3があるんだけど、やってみますか」と聞けば、これもまた、「やる!」「簡単だよ」など、それなりに押せ押せの良い感じなります。
「では、レベル3です」
と出題する頃が、ちょうど、算数の時間の終了時刻に近いと、最高な状態となります。
出題したのですが、「ああ、残念。時間です。おしまいです。」と残念がります。
すると、休み時間になっても考える子が出てきます。
でも、このレベル3はとても難しいので、「明日、答えを発表します。発表前に答が分かったら、先生に知らせてくださいね」とでも言うと、楽しい延長戦となります。
3段階の計算パズルですが、子ども達が乗ってきて、結構いい雰囲気になるので、私はこういうのも好きでした。
このようなパズルは載っていませんが、『「夢中で算数」をつくる教材アイディア集』は楽しい本です。
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