【横山験也のちょっと一休み】№.3023
明石要一先生の『教えられること 教えられないこと』は刺激的な本です。
これまで、あまり意識をしてこなかったところに注目している自分がいます。
左の図を見たら、算数系の先生は、「ああ、あれだな」とピンと来るものがあります。
誠にその通りで、「1~6の数を〇の中に書き込んで、各辺の合計数を等しくしましょう」というパズルです。
10までのたし算を習っていれば、1年でも取り組むことができます。
その時には「辺」という言葉を使えないので、「色の線」とか「赤線、青線、茶線」と言ったりできるように、直線に変化をつけます。
そんなことをして、意味を伝えて、「さあ、取り組みましょう」と取り組ませると、どうなるでしょう。
解き方に、これといった「きまり」があるわけでもないパズルなので、みんな、どんどん数を入れて、「あれ、ならない!」と思い、数の取り換えっこなどをして、3辺とも同数になるように、頑張っていくわけです。
こういったどんどんやってみて答えが出るタイプの学習、試行錯誤して進める学習は「教えられること 教えられないこと」で線引きをすると、「教えられないこと」に位置します。
すると、解き終わった後、「どう考えたか」をちょっと聞いてみると、個人差が出てきて、思考することの面白さが見え隠れするのではないかと思います。
「教えられないから、考え方を聞く」というのも、一つのスタイルになるような気がしています。
明石先生のこの本は、読んでよかったと思ういい本です。
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