【横山験也のちょっと一休み】№.3588
1年生の算数に「なんばんめ」という学習があります。
この単元では、「前から3番目」はどこでしょうと、位置の表し方を学びます。
ですので、ただの数の学習ではなく、座標の位置を学んでいるのがこの単元なのです。
ちょっと格好よく表すと、「前から3番目」だったら、前からベクトルの矢印が3番目まで伸びてきて、そのベクトルの先にいるイノシシが、当該のイノシシとなるわけです。
そういう学習なので、この学習では、「起点(原点)はどこだろう」「前とあるからこっちが起点だな」となり、そこから3つ目が当該の位置と考えていきます。
ですので、起点(原点)がどこかを判断する力も、実は大切な学習となっています。それもあるので、教科書では起点をわざわざ2つ示しています。先生としては、「どっちから数えるのかな」などとの声かけも出てくるわけです。
この単元が単なる数の学習ではなく、位置の表し方と分かっている先生は「前・後ろ」「上・下」「左・右」という2つの起点を示している教科書の表し方に「おお、さすがだ!」とひそかに拍手を贈るくらいの気持ちになるものです。
そういう思いが無くても、この学習はゲーム化することで、2つの起点を意識する学習ができます。
イノシシなどを板書するのではなく、カードとして作ります。その1枚の裏に「〇」を付けておき、「〇のついているカードはどこにあるだろうか」と当てものゲームができます。
前から2番目があたりだとして、それを「前から2番目」と言ってA君が当てたら、「もう一つあります」と言って、同一のカードを別の起点からも言い表せることを学ぶことができます。
この単元もなかなか面白い単元です。