【横山験也のちょっと一休み】№.3730

64125
この数は9で割れるでしょうか。

ちょっと見て、「割れる!」と判断できる人は9で割れるかどうかを見極める算数術を知っている人となります。

見極めはとても簡単です。
64125と書かれている数を全部足して、それが9で割れるかどうかを見ればいいのです。
64125ですから、6+4+1+2+5となり、合計は18。18は9で割れるので、この数は9で割り切れるとなります。

この算数術は小学生の時に担任の先生から教わりました。すごく頭がよくなった気になり、数を見ては9で割れるかどうか楽しんでいました。

しかし、どうしてそうやると9で割れるのかとなると大人になるまでわかっていませんでした。そういうものだと思っていました。
でも、先生はきっと説明をしてくれていたと思います。ただ、聞いている私がダメ子どもだったのです。
こういう速算の知恵を知ってしまうと、それをすぐにやってみたくなる性格なので、説明に対しては「説明なんかいらない」という気持ちの持ち主だったのです。まあ、気持ちが先走りやすい体質だったのですね。

ひと言で説明するとしたら、64125の各数字はそれぞれの桁のあまりの数だと言うことです。

60000÷9=6666あまり6
4000÷9=444あまり
100÷9=11あまり
20÷9=2あまり2
5÷9=0あまり5

ご覧のように、各桁の数はあまりの数と一致しています。
ですので、桁の数を足すと言うことは、桁ごとに9で割ったあまりの合計を出すと言うことになります。あまりの合計が9で割り切れれば、元の数は9で割り切れるとなります。

さらに知恵を使って、64125の中に9になるグループがあるかどうかを見るようにします。64125。赤数字の合計は9、黒数字の合計も9。だから64125は9で割れると速算することができます。

さて、途中に出て来た下の計算。美しさを感じますね。
60000÷9=6666あまり6
4000÷9=444あまり4
小学生もこれを見たら、オオッと感じるでしょうね。
最近はこういう数の美しさを伝える算数術が姿を消してきています。ちょっともったいない気もしますので、また時折書いていきます。

下の3冊は算数の授業で使えるアイディア満載の教材がたくさん載っています。小学校の先生向けの本です。