【横山験也のちょっと一休み】№.3257
「先難後獲」
難しいことを先にして、獲るのは後から。
だいたい世の中はこんな風になっているように思えています。
アルバイトでも仕事でも、まずは働いて、それからお手当てを頂きます。
これを欲張って獲るのを先にして難しいことを後にすると大変です。
もらう物を先んじてもらってしまうと、馬力が弱まります。
にんじんは目の前にぶら下がっているからいいのであって、食べてしまったらにんじんへの喜びが消えうせます。
すると、難は難で無くなり苦になり、苦難へと姿を変えてしまいます。
「にんじんは食べてしまわないで、ぶら下げて見ているだけでOK。まずは仕事!」と難を先にすると、苦難ではなく楽難へと、難を楽しむ心を湧き上がらすこともできます。
後獲はにんじんだけではなく、精神の充実も伴い一層ありがたいこととなります。
こんなことを思うと、何かまたやってみたくなるから不思議です。
「先難後獲」は論語(雍也第六)に出てくる言葉です。
『教室論語』も良いです。教卓にぜひ。
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