【横山験也のちょっと一休み】№.3263
3月のSG会の課題図書が面白いです!
『はずれ者が進化をつくる』(稲垣栄洋著、ちくまプリマー新書)
読んでいると、「そうなのか」という納得と共に、どこからともなく「勇気が湧いてくる」本です。
〇比べないと理解できない。これが、人間という生物が持つ脳の限界なのです。
しかし、脳が常に正しいわけではありません。
忘れてはいけない大切なことは、本当に自然界には序列や優劣はないということなのです。(p50)
〇どんなに弱そうに見える生き物も、どんなにつまらなく見える生き物も、必ずどこかでナンバー1なのです。(p102)
〇自然界の生き物もこのように条件を細かく設定することによってナンバー1になれるニッチを確保しています。(p112)
古典が好きで時折読んでいますが、古典の中には植物・動物・自然に見られることを比喩の一つとして自分の生き方をわかりやすく伝えるところがあります。
この本からも同じような納得感が届いてきます。しかも、この本には最前線の研究も記されています。古典から受ける響きと共鳴する感覚を持つので、読後感がとてもいいです。
ちょっと沈滞気味の人にも、新しい何かを始めたいと思っている人にもお薦めできる1冊です。
明石先生はこういう課題図書を見つけ出しては、SG会の皆さんにお伝えしてくれています。
これ一つをとっても、ありがたいと感じています。
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こちらは、その明石要一先生の御著書『教えられること 教えられないこと』です。
「教えられないこと」への注目が大切です。
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