【横山験也のちょっと一休み】№.3610
土曜日は明石要一先生主催のSG会に参加しました。
今回は稲毛事務所に15名超の皆さんが集まり、大賑わいでした。
SG会は、ほぼ全員がレポートを提出している驚異的な会です。今回、良いなぁと感じたのは、諸野脇氏、小川先生、川合先生の3本です。この3本には同じ匂いを感じました。
諸野脇氏は私が若いころ実践していた学習ゲームがなぜ良いのかについて論じています。私の実践が論じられているから良いのではなく、親しい旧友だから良いのでもありません。『ファスト&スロー』(ダニエル・カーネマン著)のシステム1、システム2の思考に照らして、学習者の状況を示し、なぜ良いかを論じています。なるほどと思ったのは、そのシステム1・システム2を使わずに説明していることです。そこがまた立派なところと感じ入りました。
同様の仕組みで、小川先生のレポートも良かったです。課題図書を一つの題材として、中学校の教育がどうあるべきかを論じています。論の展開も見事です。明石先生からも大変高い評価を受けていました。こちらのレポートでもシステム1システム2がつかみやすいように記してあり、さらにその過程的構造の姿も示しています。これはなかなか書けないハイレベルな内容です。
諸野脇氏、小川先生と同質の世界を理解している川合先生のレポートも良かったです。漢字の学習について、現状を記し、そこにオリジナルの発展的取り組みを示しています。
ただ、この発展的取り組み部分がどうしたわけか、現状の仕組みの延長線上の思考で進められています。ここにシステム1を意識するとガラッと変わったアプローチがすぐに見えてきます。そこが惜しい所でしたが、ここにシステム1を使えばいい、と感じ取らせるところまでの発展を示しているところが川合先生のレポートの優れた点です。
この3人の若いころを知っていますが、当時も秀才と思っていました。その後、久しぶりに合流していますが、いまだにずっと秀才街道を驀進しているのがこの3人です。よき友です。
私のレポートは「丁半ばくちの話『江戸時代の人になっちゃうよ』」です。
下は私の算数の本です。小学校の先生にぜひ読んでいただけたらと思っています。