【横山験也のちょっと一休み】№.3059
指導とは何か?
とまあ、このような大きな概念を考える時、具体的なあれこれを思い出していくと、私の頭では、まとまりがどうにもつかなくなります。
ですが、「指導」の漢字を見ていると、「なるほど、そうか」と思えてきます。
「指導=指+導」です。
2つの漢字「指」と「導」を使って短い文を作ると、どうなるでしょう。
①「指で導く」が浮かんできます。
あっちの方ですよ、と示すようなイメージが浮かびます。
②「指して導く」も浮かびます。
机間を回ったときに、誤字を書いている子がいたら、指でトントンと示して、暗に違っていますよ知らせることが浮かんできます。
①②を何とは無く考えると、どうも、「言葉での導きは後回し」と感じ取れてきます。
すぐに詳しく話したり、サッと答えを言ったりするのではなく、「本人が気づくように導くことだ」と感じられてきます。
今風に言えば、ヒントを出すに近いように思えます。
すぐに答えを示すことも指導と言えば指導なのですが、漢字から導き出される指導は、そういう誰でもすぐにやれる指導とはちょっと品格が違うように思えます。
少々上級な指導で、それを平素から自然に行っているのが先生なのだと思えてきます。だから、保護者の方からも「さすが、先生」と思われるのです。
「指導」の2文字を見ていると、ふと、そんな気になります。
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『「夢中で算数」をつくる教材アイディア集2』です。
愉快な本です。
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