関流のそろばんを7月頃に購入しました。
今日は,ちょっとそれを眺めていました。
このそろばんは紙製の袋に入っています。
そこに購入当時の情報が墨で書き込まれています。
表には,「関流 算盤袋」と大きな字で書いてあります。
「算盤」はそろばんのことです。
《算盤,関流》と言えば,江戸時代の和算の関流です。
その流れをくむそろばんですから,見ていて気持ちが良いです。
横の縁には,「字八幡小路 関享治郎」と持ち主の名前が記入されています。
これがなぜ持ち主と分かるかというと,算盤の縁に「関氏 持用也」と書かれているからです。
関流の末裔の方なのかも知れません。
裏には,「干時明治七年十二月中旬」と記されています。
「干時」というのは,読みにくい文字です。
「時に」と読みます。
時代劇などで,「時に元禄15年・・・」などとナレーションされることがあります。
あの「時に」です。
改めて年月を言う時に使う言葉と思っていましたが,購入した時にも使われています。
日常的な言い回しだったのかもしれません。
そうして,紙袋の中を覗いてみたら,「水澤県」と小筆で書かれていました。
明治4年~8年までの間,岩手県と宮城県の間ぐらいにあった県のようです。
水澤県でバリバリに算術を勉強したのでしょうね。
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今の時代の子は,そろばんは教科書でちょっとやる程度となりました。
筆算の威力に押し流されたという感じです。
少々残念です。
そろばんは五二進法なので,珠運びがかなり刺激的な頭の体操となります。
分かると,なるほどと思えてきます。
そこを授業で扱えるとかなりの算数通の先生といえます。
算数クラウドのソフトは,式の下の珠にマウスを乗せると,そろばん上に指が登場します。今,見えている指は「人差し指で払う」という意味です。
「3をたすのに,どうして2を払うのでしょう。」
そんなことを考えることができます。
どの先生でも,算数的に質の高い授業が出来ますね。
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