一般向けに書いてある本なので,とにかく読みやすいです。
勉強にもなります。
武谷三男氏の「三段階論」について,ちょこっと書いてあり,妙に懐かしさを感じました。仮説実験授業の庄司和晃氏も,武道家の南郷継正氏も,三段階論を発展させて思考を進めていました。それを熱くなって読んでいた若い頃の自分がいます。
小数の発明はオランダのステビィン。16世紀末。
ニュートンの頃は,異種の割り算はまだタブーだった。17世紀。
最後に,「〈数〉にしても,数直線のイメージが絶対によいものかどうか,わからない。・・・千年後の人間は,いまとまったく違った数学的世界像を持つかもしれない。」とあり,ゾクゾク来ました。
学者の世界のすばらしいところは,こういった今という時代を固定的にとらえないことです。進化の最中の一こまが今なのです。そう思ったら,授業だって,教材だって,大きく進化していくことは大いに考えられることであり,考えていくべきことなのです。
明日には,四角柱のソフトをアップしたいと思います。これも,「算数進化」への一石となります。