【横山験也のちょっと一休み】№.2361

■算数系の学術書『数覚とは何か?』■
算数数学系で納得感の高い本と立て続けに出合っています。
こういうこともあるのですね。

数を理解することについて、非常に精度高く記されています。
その一つ一つの実験データに納得をしています。

そうして、この本の中頃ちょっと前あたりに、次のように記されています。

整数以外の数は、脳の中に直接類似したものが存在しない。それらをちゃんと理解するには、新しい心的モデルをつなぎ合わせて、直感的に理解できるような形にしなければならない。教師がやっていることは、まさにこれである。

この部分の前までにも、強く感動しつつ読んでいました。
そこに上記の内容です。
強く響きました。
「新しい心的モデル」の研究こそが算数教育の重要なポイントになるのです。

著者はフランスの数学者で、認知心理学・神経科学に転身した方です。
ですので、計算に関する記述はフランス人の場合となっているようで、日本では考えられないことも記されています。
どうも、フランス人の大人は「3×7」を答えるのに1秒以上かかるそうです。
しかも、誤答率が10~15%。
数の名称の仕組み違うので、このようになっているようです。
こういうトピックのような情報も得られて楽しいのです。

こういう学術研究者の本は面白いですね。
後半も楽しみです。

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