「チーム算数」の開催日でした。
参加者はいつもの4人。
テレビ出演の話,雑誌原稿の話,アプリの話,プログラミングの話,アフリカの話。
どれもこれも,実に面白い内容でした。
この4人がこの調子で前進したら,どうなってしまうのでしょう。
そんな行く先の広がりに心を躍らせられる良い一時でした。
終わりの頃に,算数ソフトを使った授業について,語り合いました。
すると,3人とも同じようなことを言い出したのです。
「見てるだけでどんどんわかる」
3人が3人とも,「見ればいい」とか,「見るだけ」とか,とにかく画面を見せる事だと言うのです。
しかも,「ノートはあまり書かない」と一人が言うと,「確かにそうだ」「大して書いてない」と他の人が言い出します。
それでいて,成績も良い。
この話を聞いただけでも,かなり大きな算数改革となると感じてきます。
何しろ,見ている内にわかる算数の授業というのは,あまりありません。
大切なのは考えることと言われ,授業は考えることにストレートに向かわせるようになっています。
そしてその考え方は,論理的であることを求められます。
それが今の算数の流れなのでしょう。
これと対峙するのが算数ソフトを使った授業ですね。
ソフト画面を見ることにより,自動的に自分で考えるようになるのが算数ソフトを使った授業なのです。
考え方は論理的ではなく,どちらかというと感覚的です。
何となくこうじゃないかと気づくところから出発し,次第にこうだ!確信を持つようになり,さらに問題を解くことで,すっかり自信がつくのです。
だから,説明をさせるとそれぞれの子がそれぞれの言葉を使って説明してくるのです。
これは,大きな相違点ですね。
また,これまでは,ノートにたくさん書くことが良いとされてきました。
ノートにあまり書かない授業は,要するに考えていない授業ともなり,ダメなのです。
でも,算数ソフトを使って進めていく授業は,あまりノートが進みません。
画面に出てくる問題を大量にこなしているからです。
これは,子どもが考える過程として,一問をじっくり考える一問完結型ではなく,複数の類似問題に取り組むことで,徐々に考えを明確にしていく複数経験型の思考過程が,子どもの新しい思考タイプとして存在感を持ってきていることを示しています。
これも,大きな相違点です。
そうして,佐々木先生がとどめを刺すように話してくれます。
「マウスを回すだけで,圧倒的な問題量をこなすことになる。
できるようになるのは当然。」
圧倒的な問題量をこなす授業は,これまでの授業ではほぼ不可能でした。
それができるようになっただけでなく,子ども達が盛り上がって問題を次々にこなしていくのです。
短い時間でしたが,3人の話を聞いていると,新しい算数の時代が今確かに構築されつつあることが伝わってきました。
これらの成果を日本だけでなく,アフリカにも押し広げていくのが,今の私の仕事です。
チーム算数のメンバーとこれからのワールドワイドの算数教育の基礎を作り上げて行こうと思います。
次回は7月9日(土)です。
チームの皆さんからの,算数ソフト授業論を楽しみにしています。
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