【横山験也のちょっと一休み】№.2421

■「チーム横山」を開催/須田先生の「缶コーヒー」■
会場の「ジョナサン」に到着すると、すでに須田先生が来ていました。
須田先生からかねてより聞いていた「缶コーヒー」についてのレポートが出るので、それを楽しみにしていました。
「どんな道徳の思考法なのだろうか」
そう思っていたのですが、須田先生に聞いたら「缶コーヒー」という中学の道徳教材があり、そのレポートとのことでした。

こういうこともありますと思いつつ、レポートを読みました。
分厚いです。
いつも分厚いのですが、今回は輪をかけて分厚いです。
また、「もう一つあるけど、それは次回に持ってきます」と全体の半分だけを持ってきていました。
この熱が素晴らしいです。

分厚いために、須田先生から、「まずは、ここまででお願いします」とアナウンスがありました。
3部に分けて、読んでは語り、語っては次を読み・・という珍しい形で進行しました。

「缶コーヒー」は初読を進めている途中で、不快な気分になりました。
そうして、その不快は作品の最後まで続きました。

不快に感じるのは感情ですので、致し方ありません。
その不快がなぜ生じたのかについて、自分で吟味もせずに話しに入ったのは、未熟の至りと反省しています。

分かったのは、「ああ、さすがだなぁ」と感じる人が登場してこないことです。
ですので、登場人物に道徳を何か一つ伝えるとしたら・・・と考えることが大切な頭の働きと思います。


女子学生には「動じない心」を伝えたいですね。
具体的には、「尊敬する高貴な方だったら、どうするだろうか」と考えるのです。
缶コーヒーが倒れてきても、動ぜず、平然としてハンカチで拭くでしょうね。
そうして、何事もなかったかのように再び勉強に戻るでしょうね。
周囲の人はその様子を見て、仰ぐ心が湧いてきます。
「若いのに、できている子だな」
「どんな家庭に育ったのだろう」
「ご両親がきっと人格者なのだろう」
など、すがすがしい方向に気持ちが向きます。

缶コーヒーが倒れて来たらヤダな!
中のコーヒーが服にかかったら、どうしよう!!
現状を保つことがとても大切と思うと、どうしてもそうなってほしくないという気持ちになります。
でも、倒れてきて濡れてもどうということもないと思えれば、心は平静でいられます。

この教材は、「粗相をしたら許さない」という狭い心を育てるような気がします。
「高貴な道徳」こそ求める方向性と思っているので、授業をするなら、「動じない、動じない」「泰然自若」など繰り返し口にするような気がしています。

他にも、ヘビー級のレポートがでました。
薮田先生の「手品師」のレポートは、ソースが素晴らしくいいです。薮田先生のアンテナの高さ、さすがです。
次回、雑感を書きたいと思っています。
佐々木先生は映像の道徳。これは私の頭が追いつかないので、勉強を重ねたいと思います。
小出先生からは武士道のレポート。これは、「高貴な道徳」に通じる大事なところです。偶然、小出先生のレポートに私のレポートがよく似ていていました。意識の高さ、さすがですね。

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