【横山験也のちょっと一休み】№.2675
■ 古本『ちえの いとくち』を発見! ■
珍しい古書を発見しました。
『ちえの いとくち』です。
明治4年刊行ですので、学制が発せられた明治5年の前です。
小学校はこれからという時代の、低学年向けの本です。
驚いたのは値段です。
なんと、1000円。
「うそだろう」と思っていたら、同じ本がもう一冊横にあり、それも1000円。
なんという出血大サービス。感激しつつ、タイトルの紙(題箋)がきれいな方を買いました。
「はしがき」が良いです。その一部を・・・。
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ただ いくたびも くりかえして おしえ ながら
おさなき まなこ に ほんよむ くせ を つけ たまへ かし
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本に書いてあることへの理解もありますが、それ以上に大事なことは本を読む癖をつけることですよ!と記しています。
この本は明治4年の刊行です。
この時代から、本を読む癖を・・・と願われていたんですね。
著者は慶応義塾の初代塾長・古川正雄です。
中身も良いです。
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たべる
わたくし が たべる
あなた が めしあがる〇あるいは あなた が おあがり なさる
のむ
わたくし が のむ
あなた が めしあがる〇あるいは あなた が おのみ なさる
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秋の夜長、この本でも楽しみたいと思います。
この古本は、水道橋駅からさくら社へ向かう途中にある日本書房にありました。
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