【横山験也のちょっと一休み】№.3630

今月のSG会。
戸田正敏先生が4年生の面積の実践レポートを提案されていました。

まずはジャンケンゲームで陣取りをします。これで大盛り上がり。
ゲームが終わったところで、先生からます目の違う2つの面積が提示され、どっちが広いか考えます。
ここまでは任意単位の世界で、この後で普遍単位へと進んでいきます。

この授業、ゲームで盛り上げて面積への抵抗をなくしているだけでもナイスです。
その上に、任意単位、普遍単位と丁寧に扱っている様子を見ると、低学年を受け持った時の長さ・かさ・広さもかなり丁寧に授業していたのだろうと容易に想像できます。
こう言う所に経験の豊かさが出るのだと提案を聞きながら感じ入っていました。

ところで、この「任意単位から普遍単位へ」という流れですが、どうしてこういう教え方になったのだろうかと、ふと疑問に思うことがあります。
現実の生活の中に任意単位を用いる場面が多々あることもわかるので、生活との連携を考えると、この流れですすむことが円滑なのだろうと思えてきます。

それともう一つ、昔は尺貫法を使っていたので、その名残という思いも出てきます。
戦前などは尺貫法を教えて、それからcmやgなど国際的な単位を学習しています。そう思うと、国内の単位から世界的な単位へ移行するというのも、任意単位から普遍単位へという流れと同類と思えてきます。

こんなことを思うと、戦前の教育では算数の時間にも日本と世界を意識する教育が行われていたようにも感じられ、なかなか味わい深いものを感じます。