尊敬する坪田耕三先生の『算数のなぞ』です。
表紙を見ると,子ども向けの本だなと思い,教師としては購入をためらいたくなります。
しかし,この本はお薦めします。
なにしろ,算数の奥深いところがしっかり記されています。
その上,簡潔に書いてあるので,実にわかりやすいです。
◆3年生,4年生の学年末といえば,「そろばん」でした。
かけ算九九で「ニニンがシ」「シイチがシ」と「が」がつくのは,このそろばんと関係しています。
◆分数の横棒の名前,坪田先生に教わりましたが,それも載っています。
◆計算の「アルゴリズム」が人名が由来であることも載っています。
教科書に書いてある内容をきちんと指導することは必須のことです。
ですが,そこにちょっとした算数的教養をまぶせると,算数の質がグッと高まります。
この本にはそういう材料がたくさん載っています。
感動的なのは「おでんのマーク」です。
かけ算で数を表すとどうなるか。
なんと,素数と合成数が楽しく学べるのです。
それを表にすると・・・・。
坪田先生の算数は最高です。