【横山験也のちょっと一休み】№.3672
去年の8月末。
敬愛する宇佐美寛先生の訃報が届きました。
11月に偲ぶ会が千葉大学で開催され、そうして、今年も8月末がやってきました。
思い出すのは、宇佐美先生の達意の文章にあこがれていたあの頃です。自分も宇佐美先生のように書けるようになりたくて、文体を真似していました。
まずは、基本中の基本である、「一文を短く」。また、「主語を明示」など、教えを守って書くようにしていました。
同時に、取り組んでいたのが、宇佐美先生の書かれた『論理的思考』(メディカルフレンド社)を視写したことです。この本が文章作法の本だったからです。
夜寝る前を視写の時間にして、毎晩写していました。
そうして、幾星霜。
さくら社を設立して、念願だった宇佐美先生に御執筆のお願いに上がりました。できの悪い弟子の願いだったからか、快く引き受けてくださいました。
教わる一方で何の御恩返しもできずにいましたが、本と言う形でほんの少し御恩返しができることが、私にとって何よりうれしいことでした。
さくら社から出した恩師・宇佐美寛先生の御著書です。