【横山験也のちょっと一休み】№.3540

先日のセミナーで、久しぶりに船橋の戸田正敏先生とお会いしました。帰りの道中で「あの、巨大釣り針はまだ持っていますか」と聞いたら、「たくさん持っている」とのことでした。社会の水産業の学習時に、戸田先生オリジナルの授業で大活躍をする釣り針です。
幾つになっても、友と教材の話ができるのは、実に楽しいです。

その流れで、今日は算数のわり算の筆算の話を一つしましょう。

2600÷400を計算すると、商とあまりが出ます。筆算で計算すると、左のように進みます。
気になるのは、赤文字で記したあまりの2が、2のままなのか、200なのか。どっちなのか、すっきりとしないことです。

多くの子はたいして悩むことも無く、理解していくのですが、ちょっと引っかかってしまい、どうにもよくわからなくなる子もいます。
 そんな子がいたら、漢字の「百」を紙に書き、円形に切ってお金風にした物を3枚作りましょう。それを00の上に重ねて、2600は「26百」、400は「4百」と見せていきます。国語で言う所の漢字仮名交じり文をもじった、「漢字数字交じり文」にします。

百円玉が貼り付けられると、見た目が変わってきます。百円玉26枚を4枚ずつ分けている筆算に見えてくるから不思議です。
こうなると、あまりの2は何が2なのかを考えやすくなります。「百円玉が2枚余ったんだ!」と分かります。そこまでたどり着いたら、3枚目の百円玉をあまりの横に、ペタッと貼り付けます。
すると、今度は視覚的に00のつくところは、商の6の方ではなく、余りの所であることも、強めに印象付ます。

ほんの少し笑いが取れるのは、「26百」を二千六百とよまずに、「二十六百」と読むことです。百が単位になった読み方です。そんな読み方は普通はしないので、それがクスクスを生み出します。

こういう授業をすると、漢字に感謝の気持ちになります。これが英語だったらhundredとだらだら書くことになります。漢字だと百の一文字です。これが円や本、人などの単位と似た感じになり、ピシャリとはまる感じがしています。

下は、私の書いた算数のアイディア教材の本です。大好評で3巻になりました。